【タイ】
タイの回転寿司
公開日:2026.08.27
INDEX
はじめに
タイの首都バンコクでは、至る所で日本食レストランを見かけます。近年はバンコク以外の地方でも見かけることが増えてきました。
特に日系の寿司チェーン店は色々なショッピングモールなどに出店しており、味は日本と遜色ないものとなっています。
寿司は、タイ人の大好きな日本食であり、ローカルのスーパーマーケットやナイトマーケットでも販売されています。
今回は、回転寿司を中心にご報告します。
日本食レストランの推移
JETROバンコク事務所の調査によると、2007年の調査開始以降、日本食レストランの数は、毎年増加してきましたが、2025年度は、初めて前年を下回る5,781店舗(前年比△135店舗)となりました。減少の理由として、主要顧客である日本人駐在員の減少およびタイ経済の低迷による外食産業の停滞があるといわれています。
また、日本食がタイに進出してから約30年経過したことや訪日経験のあるタイ人が増加したことにより、現地でアレンジされたいわゆる「なんちゃって日本食」ではなく、「本物の日本食」を求める人が増えたことにより淘汰が始まったともいえます。
タイの日本食の業者別上位は、総合和食(料亭・郷土料理・和食レストラン)が1,439店舗、次いで寿司が1,279店舗、ラーメン802店舗、居酒屋480店舗、すき焼き・しゃぶしゃぶ448店舗の順となっています。
この流れに逆行して成長しているのが回転寿司です。2020年頃は市場規模が5~10億バーツ(約25~50億円)でしたが、現在では80億バーツ(約400億円)以上にまで成長しています。「レーンから皿を取る」新たな体験型サービスおよび健康志向、手頃な価格で日本食を味わえる点がタイ人に刺さり、人気を高めています。
日系の回転寿司
日系では「スシロー」や「はま寿司」、「活美登利」、「元気寿司」などが進出しています。
また、2026年に「廻転鮨 銀座おのでら」2027年に「くら寿司」が共にタイに第1号店を出店することがリリースされています。
特にスシローは、タイ国内で40店舗以上を展開しており、タイ人の中所得者層以上から絶大な人気を誇っています。平日の昼食時でも長蛇の列ができており、週末は予約がなければ入店まで2時間以上待つこともあります。
日本との違いとしては、ロードサイド店舗ではなくショッピングモールに出店しています。
ファミリー層を主なターゲットとしているため、カウンター席を設けず、テーブル席のみとしている店舗も多くみられます。メニューについては、トムヤムクン風など一部現地化している商品もありますが、基本的に日本と変わりありません。タイ人の人気メニューは、サーモンとカニカマ寿司、カリフォルニアロール、肉寿司などです。
タイ人は辛みと甘みがはっきりとした濃い目の味を好むため、淡白な白身魚よりも脂身のあるサーモンを好む傾向にあります。
以下、タイに進出している日系店舗の比較表になります。
非日系の回転寿司
台湾資本のSUSHI EXPRESSが22店舗展開しています。1皿30~60バーツと、日系チェーンよりも低価格路線で店舗数を拡大しています。携帯のメニュー表から注文して、新幹線型の高速レーンで商品が届くのが特徴です。
回転寿司ではないものの、タイ資本で一番有名な寿司店は、Shinkanzen Sushiです。食べ放題形式が人気で329バーツ(約1645円)、549バーツ(約2,745円)、879バーツ(約4,395円)の価格帯になります。
独創的なメニューも多く、サーモン炙り味噌やとびこ軍艦、いなり寿司に中華わかめを乗せたものなどがあります。携帯などのモバイル通信で商品を注文し、1貫単位で提供されます。
私が来店した平日の昼食時は、満席ではないものの、店舗の8割程度が埋まっている状況でした。私以外の外国人の姿は無く、タイ人の家族連れやカップルが多くみられました。
おわりに
日本食がタイに進出してから30年が経過しました。日本食はタイ人にとって日常的な食べ物になってきています。
日本食レストランの店舗数は、今なお増加しているものと思っていましたが、景気低迷などにより減少しており、少し意外な結果でした。
タイには昔から日系企業が進出しており、近年は中国企業の進出が相次ぐなどレッドオーシャン化しています。
一方で、タイ人のニーズに沿った商品・サービスであれば、回転寿司市場のように大きく成長している分野もあります。
引き続きタイの最新情報をお届けできるよう、活動していきます。
一覧へ戻る