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【税務編】 KSK2への移行について

経営・実務Q&A

【税務編】
KSK2への移行について

公開日:2026.08.25

酒井啓司税理士事務所 税理士 酒井 啓司

Q.  2026年9月から国税庁のシステムがKSK2に刷新されると聞きました。税務面で変化はあるのでしょうか。

A.  KSKとは国税の基幹システムである「国税総合管理 (KSK)システム」の略称であり、2026年9月24日(木)から新しいシステムKSK2に刷新される予定です。
 情報の基盤が紙からデータに変わり、それらの情報を統合的に閲覧することが可能になることにより、様々な税務判断につながる情報を高度に、効率的に取り扱うことが可能になるため、税務調査等において取り扱われる情報が高度化されます。書面上の様式も変更される予定です。

KSKシステムの位置づけ

 国税に関するシステムとしては、e-Tax(国税電子申告・納税システム)や、個人の所得税、消費税(個人)、贈与税の申告書を作成できる確定申告書等作成コーナーなど様々なものがあります。これらを統合するのがKSKシステムであり、納税者の基本的な情報、提出された申告書や申請書の情報、収納・還付金などの管理を行っています。現行のシステムは、2001年に導入されて使用開始から25年近く経過しました。それがKSK2として今回大きくリニューアルされることになりました。

新しいシステムのコンセプト

 新しいシステムのコンセプトは下記になります。
①データ中心の事務処理を実現するシステム(紙からデータ)
②現在、税目別となっているデータベース・アプリケーションの統合(縦割りシステムの解消)
③独自OSを使用する大型コンピュータを中心としたいわゆる「メインフレーム」から、市販の汎用的なOSを使用するいわゆる「オープンシステム」への刷新(メインフレームからの脱却)

何が変わるのか?

 情報の基盤が紙からデータに変わり、それらの情報を統合的に閲覧することが可能になることにより、様々な税務判断につながる情報を高度に、効率的に取り扱うことが可能になります。

 税務に限らず、ビジネス全般においてこの20年間で起きたITに関連する変化が税務行政でも行われると考えれば良いと思います。

 具体的な場面を想定すると、法人の税務調査にあたり、その法人だけでなく、経営者や関係者の個人に関する所得税、相続税、贈与税等の情報を確認すること、反面調査のような自社に関連する取引先の情報を確認すること、それらの情報を加工して更なる問題点を検討することなどが即座に可能になります。特定の情報を見るだけでなく、AIなどを利用して、異常値を検知するような作業も簡単にできるようになると思われます。

 国税庁では、GSSの導入も完了しており、すべての国税庁職員がGSS端末を利用すれば、上記の作業を税務署の外からも対応することが可能となります。

実務面での注意事項

 税務調査等において取り扱われる情報が高度化されたとしても、適正な経理処理を行っていれば、過度に悲観的に考える必要はありません。

 逆に、税務行政と比較して、自社のシステムの改善点はないのかといった視点で検討されてはいかがでしょうか(例:AIを活用した異常値のチェックなど)。

 なお、KSK2移行に伴い、書面上の申告書、申請書、納付書等の様式が大きく変更されます。書面で提出をされる場合は、従来の書式を使用しないようにして下さい。

 また、9月下旬には移行作業のメンテナンスのため、e-Taxが利用できない期間があります。この時期に e-Taxを利用した電子申告等を行う場合は、十分ご注意ください。


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