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【シンガポール】 建国60周年を迎えたナショナルデーの様子

海外だより

【シンガポール】
建国60周年を迎えたナショナルデーの様子

公開日:2025.11.28

長野 雄貴

はじめに

 シンガポールは1965年8月9日にマレーシアから都市国家として独立し、今年で建国60周年を迎えました。

 毎年8月9日のナショナルデーは、建国を記念して祝日と定められています。この日が近づくとシンガポール国旗にある赤や白の装飾やモニュメントで街中が華やかに彩られます。当日はパレードも開催され、国全体が祝賀ムードに包まれる特別な一日です。

 今回は、建国60周年を迎えたナショナルデーの様子をご紹介します。

今年のテーマ「Majulah Singapura」

 毎年、ナショナルデーには大規模なパレードが開催されます。今年のパレードのテーマは、「Majulah Singapura(マジュラ・シンガプーラ)」、マレー語で「進めシンガポール」を意味しています。

 今回のロゴは「60」と「GO」を掛け合わせたデザインで、「60年を経ても更に前進を続ける」という想いが込められています。ロゴには国旗にも用いられている5つの星がデザインされ、それぞれに「進歩」、「正義」、「民主主義」、「平等」、「平和」の願いが描かれています。

今年のナショナルデーパレードのロゴ

 テーマやロゴだけでなく、ナショナルデーのためのテーマソングも毎年新しく制作されます。ナショナルデーが近づくと、その曲が駅やショッピングモールなど様々な場所で流れます。 

 当日のパレードでは、音楽隊の演奏に合わせて、参加者がテーマソングを合唱する場面もあり、会場全体が一体となって盛り上がっていました。 


 活気溢れる街の様子 

  6月頃から、ナショナルデーを祝う多くの装飾やモニュメントが各地に設置され、祝福ムードが漂い始めます。今年は6月14日からナショナルデーパレードのリハーサルが開始され、本番までの毎週土曜日には、マリーナベイサンズなどがある中心部では花火が打ち上げられていました。 

チャンギ空港に設置されたモニュメント

 公営住宅のSelegie Houseでは、ナショナルデーが近づくと、各階のバルコニーに国旗が掲げられ、この時期の風物詩として人気スポットになっています。 

 シンガポールでは、建物の屋外に国旗を掲揚する際には、原則、建物正面に旗竿を使用のうえ掲揚し、夜間は適切な照明を備える必要があるなど、細かな規則が定められています。ただし、毎年7月1日から9月30日までのナショナルデー祝賀期間や別途特別に政府が許可した期間は、旗竿や夜間照明がなくても建物に掲揚することが認められています。 

 ナショナルデーが近づくとシンガポール居住者を対象に国旗が無料配布されており、様々な場所で国旗が掲揚されています。 

ナショナルデー期間中のSelegie House


 ナショナルデーパレードの様子

 今年のナショナルデーパレードは、1965年8月9日にシンガポールの独立が宣言されたパダンをメイン会場として実施されました。 

 当日の会場での観覧は抽選制で、シンガポール国民及び永住権保有者が抽選に応募でき、その中から当選した人が観覧できます。 

 パレードの様子は、テレビ中継されるほか、マーライオン公園など複数の場所に設置された巨大モニターでライブ上映されます。ライブビューイングは、事前登録不要で、誰でも観覧できます。 

ライブビューイングと花火

 当日は、戦闘機の編隊飛行やヘリコプターによる空中ショーがあり、観客は空を舞う航空機の迫力ある姿を間近で楽しめました。 

 この他、学生や市民団体によるパフォーマンス、音楽隊の演奏、ダンス演出、戦車や海上保安船によるパレードも行われ、子どもから大人まで幅広い世代の観客が楽しめます。 

 最後には盛大な花火が夜空を彩り、一日を通してシンガポールの建国を祝う特別な雰囲気が会場全体に溢れていました。 

空中ショーの様子


おわりに 

 多民族国家であるシンガポールにおいて、 ナショナルデーは、言語や宗教に関係なく、国民が一つになり、国の建国を祝うとともに、更なる国の発展を願う希望と熱気に包まれる大切な一日となっていました。 

 この時期にシンガポールに来られることがあれば、街の装飾やモニュメントも要注目です。当日のライブビューイングはシンガポール国民以外も観覧できるので、8月9日にシンガポールに来られた際には、この盛り上がりを体感してみてはいかがでしょう 。 

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